樹海は怖い所って本当?実際に山梨県青木ヶ原樹海を体感してきました!

樹海は怖い所って本当?実際に山梨県青木ヶ原樹海を体感してきました!
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山梨県の富士五湖といえば多くのキャンプ場があって、キャンパーにとっては馴染み深い地域です。

そんな富士五湖とも関りがある青木ヶ原樹海に、みなさんはどんなイメージを持っていますか?

ホラー映画や怪談、そして都市伝説などでお馴染みの舞台にもなっている樹海には、暗い・怖いといったマイナス面のイメージを持つ方も少なくないのではないでしょうか。

しかし、樹海という言葉の持つイメージとは裏腹に、本当は青木ヶ原樹海が明るい原生林を散策できるスポットだとしたら……?

今回の記事では樹海の本当の姿を知ることのできるメディアツアーに参加し、実際に樹海を歩いて知った姿と、青木ヶ原樹海とプラスで楽しんで頂ける観光スポットを紹介します。

青木ヶ原樹海の成り立ち

富士山の山梨県側に広がる青木ヶ原樹海は、約1200年前に発生した富士山の噴火(貞観〈じょうがん〉大噴火)によって噴出した溶岩が冷え固まった上にできた広大な森林地帯です。

1200年という年月は私達人間にとっては長い時間ですが、実は森林としての青木ヶ原樹海はまだまだ若い森なのです。

そのため、成長が比較的早く日の光を好む陽樹(ようじゅ)と、陽樹ほど日の光を必要としない陰樹(いんじゅ)の混合林として変化の過程にある貴重な地域でもあります。

ちなみに、青木ヶ原樹海誕生のきっかけともなった噴火の際には、元々あった大きな湖に溶岩が流れ込み分断したため、キャンパーお馴染みの西湖と精進湖が生まれました。

そういった意味ではキャンパーにとっても縁のある場所なのです。

富士山や樹海について学ぶなら

富士山や青木ヶ原樹海について学ぶなら、山梨県富士山科学研究所を訪れてはいかがでしょうか?

山梨県富士山科学研究所では富士山や樹海との関係だけでなく、富士山の科学的調査、文化的関係などを学べる図書館、実際に触れることもできる展示。

そして、森のガイドウォークや企画展示なども楽しむことができます。

青木ヶ原樹海の楽しみ方

ここからは、「樹海とキャンパーに縁があるのは分かったけど、森を散策するだけじゃ退屈かも」という方にも、ぜひ体験してほしいスポットを紹介します!

もちろん、樹海の雰囲気をしっかり味わいたいなという方におすすめのポイントも紹介しますので、合わせてご覧ください。

青木ヶ原樹海の風穴と氷穴

青木ヶ原樹海誕生の発端は富士山の噴火と前述しましたが、流れ出した溶岩は独特の地形を形成しています。

そのひとつが風穴や氷穴とも呼ばれる溶岩洞窟です。

溶岩流の動きや飲み込まれた樹木など、様々な要因で生まれた洞穴が樹海にはたくさんあり、中でも富岳風穴と鳴沢氷穴は国の天然記念物として指定されている場所で、一般にも公開されています。

ただし、富岳風穴や鳴沢氷穴のような観光地化された溶岩洞窟以外は、入洞禁止となっている場合もあるため、専門のガイド付きツアーなどに参加するとよいでしょう。

今回のメディアツアーでは富岳風穴、鳴沢氷穴どちらにも入洞しましたが、真夏の暑さが一転して「寒い!」と手を擦り合わせるほど。

入洞料金を支払えばどなたでも見学可能ですが、入洞の際は寒気対策として夏でも薄手の上着を持っていくことをおすすめします。

私は持っていかなくて後悔しました……。

富岳風穴はシルクとも関係があった!

富岳風穴は冷蔵庫がない時代には天然の冷蔵庫としても活用され、歴史的な価値もある洞穴です。

天井が低い地点もあって腰を曲げて進むと、夏にも関わらず一面に氷が!

この通年での気温の低さから富岳風穴は蚕の卵の貯蔵にも利用されていた歴史があり、先人の知恵と歴史を垣間見ることができます。

溶岩棚や縄状溶岩など、溶岩洞窟ならではの見どころがあるだけでなく、横穴形式の溶岩洞窟のため、比較的なだらかなで小さなお子さんと一緒の見学にも向いています。

洞窟冒険の気分たっぷり味わえる鳴沢氷穴

起伏に富み、深い竪穴型洞穴である鳴沢氷穴での体験はまさに冒険!

勾配がキツイ階段を下ると、いきなり天井が低くなり中腰で歩くことになります。

また、足元は見学者のためにある程度整えられていますが、天井から染み出す水滴で湿っており、なかなかスリリング。

また、氷穴の名前通り、鳴沢氷穴は富岳風穴以上に気温が低く感じ、真夏なので巨大な氷柱は残念ながらありませんでしたが、たっぷりと氷が残っていました。

アドベンチャーを求める方に、ぜひ体験してほしいのはコチラの鳴沢氷穴です。

自然歩道

青木ヶ原樹海の中には整備された自然歩道がいくつかあります。

そのひとつがロングトレイルとしても知られている東海自然歩道。

東海自然歩道は東京都にある高尾山を起点に大阪まで繋がっており、個人的にもいずれ歩いてみたいと考えているトレイルのひとつです。

そんな東海自然歩道は青木ヶ原樹海にも通っており、青木ヶ原自然歩道として気軽に樹海を体感できるトレイルとして大変おすすめです。

今回のメディアツアーでは前述した富岳風穴から鳴沢氷穴までの移動では、この自然歩道を歩くことができました。

実際に歩いて感じたのは、「明るい」ということです。

都市伝説や怪談の舞台ともなってきた暗く不気味な富士の樹海のイメージとは程遠い、静かで明るい森林だったのです。

もちろん、広大な青木ヶ原樹海の一面に過ぎないと分かっていても、真夏の明るい日差しの下では陰鬱な雰囲気は欠片もありませんでした。

むしろ、ハイキングコースとしては適度な勾配や距離があるので、里山歩きなどがお好きな方にはおすすめできるロケーションではないでしょうか。

長い距離を歩きたいという方は、精進湖や本栖湖のある西側へと自然歩道は続いているので挑戦してみるのも楽しいかもしれませんよ!

樹海を楽しむ際の注意事項

樹海の散策をおすすめしましたが、いくつかの注意点があります。

まず、自然歩道は全て舗装路ではなく、自然に近い状態を維持している部分も多いので歩き易い靴と服装で散策することをおすすめします。

全行程を歩きたいという方は全行程が6時間近くあるコースであることを踏まえ、ハイキングシューズなどの靴底がしっかりした靴を履くことも合わせておすすめします。

そして、大切なことが樹海の保護に関することです。

青木ヶ原樹海は天然記念物と指定されているため、足元に落ちている溶岩はじめ、動植物全体の採取が禁止されています。

記念に持ち帰りたいと思っても、ぐっと我慢してそこでしか見られない環境を感じたり、撮影したりにとどめましょう。

また、同じく環境の保護のため決して遊歩道から外れないようにもしてください。

道から外れると道迷いの危険だけでなく、足元には隠れた穴が落とし穴のようにたくさんありますので、踏み込むと怪我の原因になります。

青木ヶ原樹海には熊も生息しているので、うっかり遭遇して怖い思いをしないためにも、個人的にはトレイルを長距離移動する際は熊鈴(熊の自分の存在を知らせる鈴)を持っている方が良いのではないかと思います。

・動きやすい服装と靴で歩く
・遊歩道を外れない(危険+天然記念物のため禁止されている)
・動植物、溶岩を採取しない
・熊対策をする

青木ヶ原樹海の風景

青木ヶ原樹海を実際に歩いて撮影した写真を紹介します。

最後の都市伝説検証画像以外の樹海の景色は全てスマホで撮影したものです。

まずは青木ヶ原樹海の入り口にある看板。

少し歩いて歩道の周囲を見回し、

頭上を見ると、

想像以上に明るい森であることが実感できます。

歩道で見られる冷え固まった溶岩。

独特の地層のように折り重なった部分や、

石垣のようになった状態も見ることができます。

青木ヶ原樹海は苔の宝庫でもあり、

自然歩道を外れることなく、簡単に良い写真が取れるので決して外れないようにお願いします。

そして、最後によくある樹海の都市伝説で「方位磁針がくるくる回って、現在地を特定できない」を検証した画像。

写真では僅かにずれていますが、反応する場所を探しまわってやっと見つけた地点です。

反応する場所を見つけて、私を含めた参加者のみなさんで「すごい、やっと見つけた」と大盛り上がり!

実際は腰ぐらいの高さにコンパスを構え、ルートファインディングをするなら問題はなさそうですね。

磁針が反応する利用も様々なので、ぜひ調べてみてください!

青木ヶ原樹海と合わせて楽しみたい山梨県のスポット紹介

青木ヶ原樹海以外にも山梨を満喫したい!

そんな方にもお楽しみ頂ける樹海と合わせて訊ねることができる周辺スポットを紹介します。

旅の駅 kawaguchiko base

2022年の夏にオープンしたばかりの出来立てほやほやの商業施設である旅の駅 kawaguchiko baseは周囲を山々に囲まれたロケーションにあり、大型の駐車場を備えた地産・特産の品物を購入できるだけでなく、地産食品をたっぷり味わえるレストランまで揃っています。

まぐろ富士山丼は見た目以上のボリューム!

今回のメディアツアーで、私は鮪をたっぷりと使った「まぐろ富士山丼」を頂きました。

見た目はちょっと小ぶりかな、と思うのですが、食べてみるとかなりのボリューム!

同席した方も同じものを召し上がっていて、「食べ応えが凄いですね」なんて盛り上がってしまいました。

暑い時期だったので冷たい鮪はどんどん箸が進む美味しさで赤身だけでなく、内部にはネギトロまであって、最後まで飽きることなく鮪を満喫できる丼ものです。

山梨県は海がないのに鮪丼

ちなみに山梨県は海に接していない県のひとつ。

それなのに鮪の消費量は日本での上位にランクインしている、ちょっと変わった県でもあるのですが、鮪が愛されているルーツは江戸時代にまで遡るそうです。

そんな山梨県に対する「なぜ」という疑問に想いを馳せられる点も、私がこの「まぐろ富士山丼」をチョイスした理由です。

みなさんも山梨県を訪れた際は、ぜひ旅の駅kawaguchiko baseでお召し上がりください。

※旅の駅kawaguchiko baseでは季節の特産品などを取り扱っているため、時期によってお食事メニューが異なる場合もありますので、訪れる際にはその点にご注意を!

富士大石ハナテラス

富士山を臨む河口湖畔にある富士大石ハナテラスは、山梨県産のスイーツやゆかりのお土産や雑貨のショップをギュッと凝縮した印象のスポットです。

小さな街のようなお洒落な石畳と建物が湖畔やその向こうにある富士山とマッチし、ちょっとした異国情緒を味わいながらも、山梨の伝統工芸品である印伝、山梨県産フルーツにこだわったスイーツなど、山梨県を丸ごと楽しめてしまいます。

富士大石ハナテラスはここも見てほしい!

私が個人的に気に入っているのはハナテラスに点在している様々なオブジェの存在。

ハナテラスの中を流れる小さな小川の中にあったり、花壇の中に隠れていたりと食事や買い物だけでなく、オブジェを探して隅から隅まで散策したくなる楽しい仕掛けです。

ハナテラスでも大人気の桃を丸ごと使ったパフェ

山梨県の桃といえば日本各地で大人気のフルーツです。

そんな山梨県産の桃を丸ごとひとつ贅沢に使用したパフェは見た目にも涼やかで、もちろん味も超一級の目玉ともいえるスイーツ!

取り扱っている葡萄屋kofuハナテラスcaféでは、桃だけでなく季節のフルーツを楽しめますで、桃の季節以外にもぜひ訪ねてみてください。

パフェに関しては大人気で2023年より12:00~13:00の1時間のみ数量限定で予約を受け付けてくれますが、季節のフルーツプレートは期間と数量が限定・予約制となっているので、注意しましょう。

富士眺望の湯ゆらり

写真提供:富士観光開発株式会社

キャンプのために遠出した際には、各地の温泉なども楽しみのひとつという方も多いのではないでしょうか。

かくいう私のその一人で、たっぷりと汗をかいた後に地元の温泉などでさっぱりするのは格別です。

「富士眺望の湯ゆらり」は名前の通り、露天風呂から富士山を見ることができます。

実際に拝見しましたが、「でかぁ」と自然と言ってしまうぐらい雄大な眺めでした。

他にも個人的にいいなあ、と思ったのが解放されている休憩所。

私も少し休憩させてもらいましたが、家族との合流にぴったりの場所にあり、ゆったりと湯上り時間を過ごせるスペースとして最適です。

また、貸切風呂、売店や食事処、ボディケア、wifi完備の有料休憩所など、様々なニーズに合わせた施設が揃っており、1日の疲れを癒すにはもってこいの施設です。

山梨の魅力はキャンプだけじゃない!

キャンパーの方にとって山梨といえば富士五湖を中心として、富士山を臨むキャンプ場がメインかもしれません。

しかし、山梨県は富士山を中心とした文化や自然が豊かな土地でもあります。

そのため、多くのイベントが開催されており、それらのイベントを一部ではありますが紹介させて頂きます。

山梨県立博物館「水木しげる魂の漫画展」

言わずと知れた大漫画家・水木しげる先生の画業を原画や愛用の道具、様々な映像資料で紹介している特別展示です。

来場者は1万人を突破した大人気展示は一見の価値あり!

9月4日で終了するので、ぜひ夏休み中にお子さんと一緒に訪れてはいかがでしょうか。

開催期間2023.7.15~9.4まで

山梨県立博物館公式サイト

西湖ネイチャーセンター

今回紹介した風穴や氷穴以外の溶岩洞窟も見学したいのであれば、西湖ネイチャーセンターを訪ねるとよいでしょう。

こちらには西湖コウモリ穴があり、富士山麓にある溶岩洞窟の中でも最大規模のもので名前の通りにコウモリが生息していて現在は保護区域が設けられています。

また、ネイチャーガイドが同行案内しての樹海ツアーやクニマス展示館など、山梨の自然に興味がある方は要チェックの施設です。

西湖ネイチャーセンター公式サイト

健やか樹海ウォーク

樹海って本当に明るいの? 怖くない?

そんな疑問がまだ燻っている方に、ぜひ参加して頂きたいのが「健やか樹海ウォーク」というイベントです。

ネイチャーガイドが同行案内してくれる無料のウォーキングイベントです。

5kmと10kmのコースに分かれているので、ちょっと不安かもという方は5kmの方に申し込んでみてはいかがでしょうか。

健やか樹海ウォーク公式サイト

まとめ

私自身は青木ヶ原樹海に自然歩道があることを知識として知っていました。

しかし、実際に歩いて感じたのは、明るさと意外に視界が開けているという点です。

もっと鬱蒼とした暗い森林地帯をイメージしていましたが、よく晴れた日だったことも相まって樹海という言葉の今までのイメージとは正反対な爽やかさ!

実際に樹海を歩いたことで、ハイキングを楽しむのにはうってつけのスポットへと印象はすっかり変わってしまいました。

しかし、今回参加したメディアツアーは真夏で結構きつかったので、青木ヶ原樹海の散策をメインに楽しむなら暑さの和らぐ9月以降が良いのかもしれません。

今回紹介したスポット以外にも山梨県には魅力的な場所がたくさんあるので、ぜひキャンパーのみなさんも樹海を中心としたアクティビティも楽しんでくださいね。

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