とある日のオフィス。
いつも通り仕事をしていると、ニヤニヤしながらスマホを片手に近寄ってくる先輩。
その方もキャンプや登山をやるのでよく話すのですが、なんだか今回は妙に得意げな様子。
そして見せつけられた画像。
そこにはガスバーナーの上に乗った空き缶。
「なんですか?これ」と聞くと、「炊けるんだよ、メシが」と。
と言う訳で、今回は「空き缶で炊くご飯」についてご紹介したいと思います!
今回判明した注意点も最後にまとめているので、是非お読みください!
下準備編
今回使用した空き缶は、なんの変哲もないビール(350ml)の空き缶です。
晩酌に飲んだものを洗ってから、妻に捨てられないように「捨てるな」とメモ書きをして干しておきました。
そのままでは使えないので、まずは缶切りで上蓋を取ります。
アルミとは言え、刃を入れる溝の部分はかなり硬いので、滑って負傷しないように気を付けてください。
お子様には作業をさせない方が良いでしょう。
上蓋の切除が完了したら、お米を入れます。
今回は1合入れました。研ぐ必要がある場合は、水を入れてお箸でかき混ぜて研げば良いです。
ただ、この方法だと研ぎ足りない印象でしたので、無洗米をオススメします。
研ぎが完了したら、水を注ぎます。
飯ごうと同じ要領で、「人差し指の第一関節ぐらい」まで水を注ぎました。そして30分程放置。置いておくことでお米が水を吸って、ふっくらと炊ける確率が上がります。
さて、これで下準備は完了です。いよいよ火にかけていきます!
炊飯編
梅雨真っ只中で当日も漏れなく雨。という事で、今回は台所でやることにしました。
火にかける前にアルミホイルで適当に蓋を作り、ガス缶とバーナー、その上に空き缶をセットし、換気扇を回していよいよ本番です。
なんだか子供の頃にイタズラをしていた時と同じ気分になりますが、気にせず思い切って点火。
久々に聞くバーナーの音に癒されますね。あゝ、キャンプ行きたい・・・。
火にかけた空き缶は特に危険を感じる変化も無く、順調に事は進んでいきます。
しかし万が一の事があってはいけないので、ダイニングに座ってコーヒーを飲みながら経過を見守ります。
5分ほど経った頃でしょうか、アルミホイルの蓋の隙間から勢い良く湯気が上がりはじめました。
イイ感じです!空き缶も、火に近いところが焦げてきたぐらいで、その他は特に大きな変化はありません。
飯ごうと同じ要領で、ここで少し火を弱めます。私が学生時代に所属していたワンゲル部では、飯ごうでご飯を炊いていましたが、火加減は「始めチョロチョロ、中ボウボウ」なんて教えられました。
弱火で5分程経った頃から湯気が減り、少し焦げ臭くなってきました。飯ごうよりも圧倒的に早く炊ける模様です。
このまま火にかけたままだとあっという間に焦げて炭化してしまいますので、ここで火を止めて蒸らしにはいります。
学生以来の米炊きです。
さて、上手く炊けているでしょうか。会社の会議でプレゼンする時よりもドキドキします。
さあ、いよいよ蓋を開ける時がやって参りました。満を持してオープン!!
おお!!!
案の定少し焦がしてしまいましたが、ツヤもあってかなり期待が持てます。
早速盛り付けていきましょう。空き缶は非常に熱いので、持つときは軍手か濡れた布きんを使用しましょう。
実食編
いかがでしょうか?
初の「空き缶での米炊き」にしては上出来です(学生時代の技術が生きました・・?)。
試食した感想ですが、やはり研ぎが不十分で糠臭さが残ってしまいましたが、芯まで炊けていて、お焦げの風味も相まって「THE キャンプ飯」といった印象です。
ここにカレーがあれば100点満点。とても満足のいく結果となりました。
注意点
今回は満足のいく結果が得られましたが、何点か注意点も分かったので以下にまとめたいと思います。
・缶切りで上蓋を切除する際は怪我と空き缶の潰れに注意する
今回はアルミ缶でしたが、それでもそこそこ力が必要でしたので、滑って怪我をする可能性があると感じました。
また、力を入れた際に空き缶を潰してしまい、そこに穴が開いてしまいました。
火にかけている時に気が付いたのですが、そこから水が漏れてしまい、ガス台を汚してしまいました。芯の残り具合にも影響を与えると思うので、注意が必要です。
・炊ける量は350ml缶で1合
今回はなんとなく1合炊いてみましたが、正解でした。
人数に応じて容量の大きい空き缶を使用したり、数を用意する必要があります。
・火傷に注意
当然ですが、炊いている最中、直後の空き缶は非常に熱いです。アルミホイルの上蓋も同様。早く食事にありつきたい気持ちは分かりますが、怪我をしてしまっては楽しいアウトドアも台無しになってしまいます。
軍手を着用したり、濡れた布きんを使用する等ゆっくり確実な作業を心がけましょう。
・炊いている最中は絶対に目を離さない
空き缶でご飯を炊くなんてことは、缶メーカーは想定していません。よって、自己責任の元でしっかり監視する必要があります。缶自体が燃え出したり、破裂をする可能性が無いとは言い切れません。
火にかけている最中に危険を感じる変化があれば、すぐに思い切って蹴り飛ばして火から離しましょう。お米がもったいないですが、何よりも安全です。
さいごに
いかがでしたか?
「空き缶」という非常に身近なもので、それもかなり手軽に美味しいご飯が炊けることが分かりました。
キャンプや登山だけではなく、災害時も有効な手段かと思います。
是非お試しあれ!