【値上げされたOD缶の代わりに】人気メーカーの固形燃料や100均を比較実験した結果まさかの〇〇が1番でした!

【値上げされたOD缶の代わりに】人気メーカーの固形燃料や100均を比較実験した結果まさかの〇〇が1番でした!
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私達の身の回りの様々なものが値上がりをしています。

値段は変わっていなくても容量が変更になっている、いわゆる「実質値上げ」と呼ばれる状態のものも多くあるようです。

そして、値上がりの波はアウトドア業界にも無縁ではありません。

資源に乏しい日本では輸入しているものも多く、コロナ禍や紛争などの世界情勢の影響によって原料価格や物流コスト上昇の煽りをモロに受けている状態。

特にOD缶の値上がりは顕著で、中には40%程度値上がりしたものもあるようです。

こうなると「節約しなきゃ」と思うと同時に、「ガス以外の燃料も使ってみようかな」と考える方もいるのではないでしょうか。

そこで今回の記事では登山ではおなじみの固形燃料がキャンプでも使えないか注目してみました。

実際に3種類の固形燃料を使用しての比較や使用感などを紹介します。

アウトドアで使われる燃料の種類

まずは簡単にアウトドアで使われる燃料について説明します。

アウトドアで使われる燃料は主に固体液体気体の3種類に大別できます。

まずは、それぞれについて簡単に説明します。

記事の主役、固形燃料

固形燃料の定義としては、「固める加工を施したもの」で未加工の石炭や木炭、薪などはカテゴリーに含めないそうです。

100均商品としてもおなじみの固形燃料はアルコール由来の成分で、木炭を加工した成形木炭や石炭を加工した練炭などがホームセンターなどでも購入可能です。

アウトドアでよく利用されているのはタブレット型固形燃料で、エスビットが世界的にも有名です。

液体燃料はアルコールとガソリンがアウトドア界のメジャー選手

登山などのアウトドアでは液体燃料はアルコールとガソリンがよく使われます。

アルコールはアルコールバーナーの愛好家も多く、独特の炎に魅了される方も多いとか。

ガソリンは専用の保管容器と火器が必要で使用にもコツを要しますが、低温などに強く高所登山、特に厳冬期登山では愛用者が多い燃料です。

気体の燃料であるガス缶は値段爆増!

気体は値上がり著しいガス缶。

アウトドアではCB・OD缶がお馴染み。

CB缶は安価で入手しやすいが頑健さと低温でのドロップダウン現象が悩み。

OD缶は入手できる場所が限られ、CB缶よりも高価ですが、頑健で低温環境にも強い種類があると、ふたつはメリットとデメリットが相反した存在です。

ちなみにドロップダウン現象を簡単に説明すると、ガス缶が冷えて中身の液状化しているガスが気化できない現象のことです。

気化できないと火が付かない、火力が著しく弱まるという状態になります。

実はちっょと違うかも……

ここまで説明した燃料の形態は、科学的な固体・液体・気体(物質の三態といいます)とは微妙に定義が異なるかもしれませんが、あくまでも燃料の見た目や形のお話ですので「ちょっと違うなぁ」と思っても許してくださいね。

比較する固形燃料の紹介

比較する固形燃料はエスビット固形燃料ホワイトプロダクト携帯燃料、100均の固形燃料の3種類です。

それぞれサイズや燃焼時間が違いますが、使用方法はどれもいたって簡単で着火するだけ!

燃料の主成分が同じなのは100均の固形燃料とホワイトプロダクト携帯燃料で、どちらもメタノールです。

メタノールはアルコールの一種ですが、人体には有害なので決して口にしないように小さなお子さんがいるご家庭では保管に要注意

エスビット固形燃料の主成分はヘキサミン(ヘキサメチレンテトラミン)という、窒素原子がメチレンによって繋がった複素環式化合物です。

「複素環式化合物って、なに……?」と思われるかしれませんが、ヘキサミンを固形燃料にしたものは「安定性が高く、良く燃えるもの」程度の理解で大丈夫です!(興味が湧いたら、ぜひ調べてみてください。結構面白いですよ!)

3種類の固形燃料を使用して実験

ここまで燃料について紹介してきました。

少しでも固形燃料に興味を持って頂けたのなら嬉しいのですが……。

でも、使い勝手が分からないと「使ってみたい!」とは思えませんよね?

よし、実験だ!

実験の内容はエスビット、100均、携帯燃料の3種類の固形燃料で400mlの水をメスティンで沸かしてみます。

とはいえ、「バッチリ調理できますよ!」とは真夏でも言い難い火力です。

私は登山で固形燃料をよく使っていますが、メインの役目はガスのサポートです。

コーヒー抽出の適温は90℃から85℃ぐらい

火力がいる調理はガスで、お湯を沸かしたり、ちょっと温めたりには固形燃料。

ということで、目標は燃料1個で90℃以上!

この温度に設定したのはコーヒーを抽出する際の適温が90℃から85℃ぐらいとされているからです。

お湯を沸かした後には時間を置いてメスティンを冷やし、なるべく実験中の条件は揃えています。

さて、外気温は10℃以下という環境で、固形燃料はお湯を沸かせるでしょうか?

エスビット固形燃料ミリタリー

実験での使用量 1個
1個当たりの重量 約14g
1個当たりの燃焼時間 約12分
主成分 ヘキサミン(ヘキサメチレンテトラミン)

まずエスビットを使うことにしましたが、マッチでの着火に苦労しました。

エスビットは燃料として安定しており、気化などもせず長期の保存にも向いていますが、変化し難いという特性はもしかしたら着火もし難い特性かもしれません。

SOTOのポケトーチに変更してやっと着火できました。

エスビットに着火するには安定した火力を一定時間当てないと難しいことがよく分かります。

燃焼時には独特の臭いがありますが、屋外なら殆ど気にならない程度で当然ながら音はなく、煙もなし。

ガスストーブや焚き火よりもはるかに静かです。

実際の燃焼時間は屋外で風防を使用した状態で約17分

消化直後の検温では水温は約90℃に達していました。

燃焼後には殆ど燃えカスなどがないとパッケージには書いてありますが、真っ黒な燃えカスが残りました。

100均固形燃料

実験での使用量 1個
1個当たりの重量 約25g
1個当たりの燃焼時間 約20分
主成分 メタノール

100均の固形燃料は丸型で着火は非常に簡単でした。

火の着いたマッチを上に置くだけで燃焼開始!

こちらも音や煙、臭いはなく、非常に静かでした。

ただし、熱量はエスビットに劣るのかパッケージ記載の燃焼時間約20分でやっと湯気が上がり始めました。

最後の辺りは残り火がちろちろと燃えているだけで火力という意味では殆ど役に立っていな様子でした。

実際の燃焼時間は屋外で風防を使用した状態で約35分

こちらも約90℃にまで水の温度は上昇し、しっかりとお湯になっていました。

ちなみにこちらの100均固形燃料はパッケージを開けた状態では、あまり長期保存に向きません。

2~3ヶ月で燃料が大幅に気化して消失しますので、保管の際には密封容器などに入れてくださいね。

ホワイトプロダクト携帯燃料

実験での使用量 1個
1個当たりの重量 約250g
1個当たりの燃焼時間 約1時間から2.5時間
主成分 メタノール

他の2種類の固形燃料に比べてかなり大型な印象のあるホワイトプロダクト携帯燃料。

五徳や火力調整の金具が付属し、他の固形燃料と違って重たく大きいですが、消火が任意のタイミングで行えて長期的に使えるのがメリットです。

燃え尽きるまで使用するのはもったいないので、90℃にまで水の温度が上昇する時間を計測しました。

屋外で風防を使用した状態で90℃になるまでは約13分

他の燃料よりも大型の分だけ火力も強く、早々に沸いた印象です。

煙や臭いはないものの、燃焼の際には他の2種類よりも火が揺らぐ音が大きかったように感じました。

とはいえ、それでもかなり静かなので使い勝手はいいのではないでしょうか。

ただし、固形燃料のメリットのひとつである小型さ故の携行性の高さや軽さというものは失われています。

実際の所、手に持つとずっしりと重たい感じですので、好き嫌いが分かれるのではないでしょうか。

クマのロゴも可愛いですし、任意のタイミングで消化できるという点は大きなメリットなので私は好きですね!

まとめ

固形燃料3種の使い勝手を紹介しました。

個人的には「任意のタイミングで消化できる」、「五徳が付属している」、「安定感がある」という点でホワイトプロダクト携帯燃料が使い易かった印象です。

エスビットと100均固形燃料は小さくて軽いため、荷物の軽量化や小型化を考える場合におすすめではないでしょうか。

ただし、ガスを使った火器と比べると、どうしても固形燃料は火力や使い勝手の面では劣ります。

やっぱりガスと併用して節約するのがキャンプでの使用に向いているのでは、と個人的には感じました。

最後になってしまいますが、固形燃料を使用する際の注意点を!

固形燃料を使って直火調理はしないようにしてくださいね。

主成分であるメタノールは食べたりすると人体にとって有害ですので、調理の際にはフライパンなどを使用して食材が直接火に触れないようにしてください。

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