キャンブを始めとしたアウトドアシーンでコーヒーを淹れて飲むのは、贅沢な至福のひと時です。
ドリップ後のコーヒーかすは乾燥させ、ゴミ箱や冷蔵庫の消臭剤代わりにしている方も多いのではないでしょうか？
私もその一人なのですが、消臭剤以外の使い道はないかなと考え、キャンプでも使えそうな固形燃料を試作してみることにしました！
コーヒーかすを利用した固形燃料づくりのレポートを、ぜひご覧ください。
コーヒーかすを固形燃料にするために
コーヒーかすを固形燃料にするため、大切なことが「コーヒーかすを乾燥させる」ということです。
天日の場合は最低でも1週間は乾燥させ、しっかり湿気を飛ばすとよいでしょう。
フライパンで軽く炒める方法なら、もっと簡単に乾燥させることも可能です。
今回私は天日で乾燥させましたが、問題なく使用できました。
コーヒーかす以外の材料
コーヒーかすと混ぜる材料は100均で購入できるロウソクでOK！
その他には、ロウソクを湯煎する器が2種類と火器が必要です。
私は湯煎する道具にメスティンの通常サイズと古くて使えなくなったケーキの型を流用しました。
こちらの道具も100均のお鍋やカップで代用可能です。
湯煎するための火器はご家庭のガスレンジなどでも大丈夫ですが、換気などに十分注意してください。
・乾燥させたコーヒーかす
・ロウソク
・ロウソクを湯煎するための鍋と火器
コーヒーかす固形燃料を作成
作り方は非常に簡単で、湯煎して溶かしたロウソクに乾燥させたコーヒーかすを混ぜるだけ！
計量なども一切なしに、目分量で作ってみることにしました。
ロウソクを溶かす
まずはお湯を沸かします。
そして、沸騰したお湯の中へロウソクを入れたカップを投入。
ゆっくりとロウソクが溶けて液状になるまで待ちます。
コーヒーかすと少しずつ混ぜる
液状になったロウソクとコーヒーかすを少しずつ混ぜ合わせます。
一気に混ぜると混ざり方に偏りができるので注意！
ロウソクの芯材も混ぜ込み、火持ちアップを狙います。
固めて完成！
最後に適当な型へ押し固めて粗熱を取り、常温で固化するのを待つだけ！
自作コーヒーかす固形燃料を単体で着火！
コーヒーかす固形燃料は大きく固めてしまったので、ナイフでカットして2～3cm程度のサイズにしました。
着火にはマッチと材料にも使ったロウソクをそれぞれ試しましたが、屋外の風のある環境ではマッチでの火付きはイマイチ……。
ロウソクで慎重に炙り、着火に成功！
炎がなかなか大きく立ち上がり、火力には期待が持てます。
自作コーヒーかす固形燃料は単体でお湯を沸かせるか
早速、単体でお湯が沸かせるかチェックしました。
コールマンのパックアウェイ（TM）ケトル/0.6Lに約500ml入れて実験。
風の影響もあってか沸騰まではいきませんでしたが、インスタントコーヒーを飲める程度のお湯は作れました。
もう少しサイズを大きくすれば沸騰も可能そうです。
ただし、ケトルの底は煤で真っ黒に！
自作コーヒーかす固形燃料を焚き火の着火剤として使用する
さて、本命である焚き火の着火剤としての性能を試します。
小さなウッドストーブに薪を詰め込み、下部にコーヒーかす固形燃料をセット。
細めの焚き付けを周囲に配置して火の回りをよくしますが……、どうなるでしょうか。
無事着火！薪へ着実に燃え移る
火付きはやはりイマイチですが、一旦燃え出すと火勢も強く、どんどん薪へ燃え広がっていきます。
せっかくなのでコーヒーをもう一杯
着火に手間取っている間に体が冷えてしまったので、コーヒーをもう一杯。
ケトルはさらに煤で真っ黒になりました。
コーヒーかすを再利用した自作固形燃料の問題点
コーヒーかすを利用して固形燃料を自作し、色々と問題点があったのでチェックしていきましょう。
火付きがイマイチ
第一に火付きがイマイチです。
火が点き難いと言われることもあるエスビットの固形燃料などと比べても、かなりの火付きの悪さです。
屋外で風のある環境では少々マッチで炙った程度では着火は難しいのが実感です。
煤と燃えカスが出る
煤と燃えカスが大量に出ます。
原材料のコーヒーかすが植物の種を砕いたものですので、薪を燃やしているのと変わらないからでしょう。
この点からも、やはり単体仕様より焚き火などの着火剤としての使用が適切です。
燃焼時間が目分量で分かりにくい
作成から使用まで、全て目分量なので「どれぐらい燃えるのか」という点が不明瞭です。
完全に運任せ、あるいは慣れるまで使って覚えるしかありませんが、慣れる頃には使い切っていそうです。
コーヒーかす再利用固形燃料の改善点まとめ
コーヒーかすを固形燃料として再利用するのは、我ながらグッドアイディアだと思いましたが、実際に使用すると問題点も色々と浮かび上がってきました。
改善点としては、
・小分けで作る
・ロウソクの芯を着火部分として使用し、混ぜ込まない
の2点が実践しやすく、効果的ではないでしょうか。
大成功!とはいかず、小成功ぐらいの出来栄えでしたが、キャンプギアをDIYなどしている方にも楽しんで頂けたなら嬉しい限りです。
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